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医療インフラの維持向上に貢献

（写真）昭和通り沿いの本社「プリオ福岡ビル」

「よい医療は、よい経営から」のコンセプトのもと、医療業界のサービス業として、医師、医療機関、地域や顧客に求められる新たな価値を創造し、地域医療を支えていく。4月からは、多田荘一郎社長と坂本賢治取締役会長がタッグを組み、変化を力に、次のステージへのステップアップを目指す。

4月1日から新体制が始動

2025年4月1日付で新社長に就いた多田荘一郎社長。外資系パソコンメーカーや医療機器メーカーなど、異業種での要職を歴任し、24年3月から総合メディカルグループの社外取締役を務めてきた。多田社長は医療業界における豊富な知見を持ち、米国に本社を置く医療機器メーカーなどの日本法人で構成する医療機器工業会（AMDD）の副会長としてデジタルヘルスの推進に尽力。これまでの事業再生や新規事業開発の経験を生かし、医業支援事業のさらなる成長加速と、地域医療を支えるヘルスケア事業の安定的な発展、新たな価値の創造に取り組んでいく。
また坂本賢治会長は、医療従事者が大きく不足するという大きな問題に向けて、「ヒト」にフォーカスすることを提言。医療に携わる「ヒト」の最適化に携わることによって、医療従事者が医療に専念できる環境づくりを支援していく。同時に、デジタルソリューションを活用した事業の拡大も図り、「医療人財の新たな提供」と「デジタルテクノロジーを活用した医療タスクの最適化」によって「医療の質の向上と効率化」を実現し、医療業界の社会的課題の解決を目指す。

多田荘一郎 代表取締役社長 ただ・そういちろう／兵庫県出身。1972年10月27日生まれの52歳。法政大学経営学部卒。95年に日本ゲートウェイ㈱入社後、複数の企業で経営企画や新規事業開発などを経験。米国の医療機器工業会（AMDD）の副会長も務めた。2024年3月、総合メディカルグループ㈱社外取締役。24年10月から取締役を務め、25年4月に代表取締役社長に就任

課題解決に向けて「総合力」を強化

2024年10月より中期経営計画に新規事業などの新たなチャレンジ要素を加えた「SMILEプロジェクト」を推進。「国内人財」を掘り起こして医療機関に紹介・派遣するとともに、特定技能実習生を含めた「海外人財」活用の橋渡しも担うことで人手不足の解消と働き方改革を推進する。
一方で人手不足のほかにも地域医療構想の実現、在宅医療への対応など、医療界の課題は刻々と増大しており、その解決には医業支援事業、ヘルスケア事業の両輪におけるより一層の「総合力」強化が求められる。　その目標に向けて既存事業の磨き込みや、新規事業の立ち上げ、M&Aを進めており、24年12月には広島県を中心に62店舗の地域密着型調剤薬局を運営する㈱ライフアートがグループに加入。さらなる企業価値向上へのシナジー効果発揮に期待がかかる。

持続可能な医療体制の構築へ

「よい医療を支え、よりよい社会づくりに貢献する」を、創業時からの変わることのない存在意義に、使命である思いをつないで46年。歩んできた道は目指すべきゴールへと続いている。これからも「未来の社会・医療を支えるヘルスケア業界のフロンティアカンパニー」として、地域社会や医療機関が抱える課題を共有し、グループの持つソリューションをベースとして各分野に求められる価値を提供することで、持続可能な医療体制の構築に貢献していく。

坂本賢治 取締役会長 さかもと・けんじ／佐賀県出身。1958年10月9日生まれの66歳。福岡大学法学部卒。83年、㈱総合メディカル・リース（現総合メディカル㈱）入社。東日本支社長、常務、専務、副社長などを経て16年4月に代表取締役就任。22年10月、総合メディカルグループ㈱を発足し、代表取締役社長就任。25年4月から取締役会長。趣味はスポーツ観戦、ゴルフ

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（ふくおか経済EX2025年）