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11年連続増益、売上高250億円突破
販売数量8万トンへ

(写真上段)左から、割卵機、卵殼を洗浄する工程、HORIZON FARMSが提供する、アニマルウェルフェアに配慮し完全放牧で健康的に育てられた肉
(下段)左から、HORIZON FARMSの国際色豊かなスタッフ
「食の半導体」である液卵の安定供給を使命に掲げ、信頼と実績を強みに2025年3月期で11年連続増益と売上高250億円、経常利益30億円を達成する見込みだ。一方、24年7月にオーガニック食品の輸入、EC販売の企業をM&AしオーガニックEC事業もスタートするなど、未来を見据えた挑戦を続けている。
「信頼」で液卵の販売増、M&Aで
オーガニックEC事業も開始
独立系トップの液卵メーカー・イフジ産業㈱。2022年に起きた鳥インフルエンザの大流行による深刻な卵不足で食品メーカーや外食チェーンなど多方面の企業が危機に陥った際に、液卵を止めることなく企業に供給し、確固たる信頼を築いた。
コロナ禍に生産者から率先して卵を引き受けるなど信頼関係を大切にしたことで優先して卵を調達することができたこと、さらに在庫の備蓄や輸入強化など未来を見据えたスピーディーな判断力で成長を加速している。
有事で築いてきた信頼により、その後も既存顧客の取引拡大や新規受注が増加。25年3月期は販売数量が過去最高の6万5,000トンを更新し、連結での売上高は250億円、経常利益は30億円に達する見込みで、経常利益、営業利益ともにいずれも過去最高、11年連続増益を達成する見通しだ。「安定供給を実現したことでお客さまから高い評価をいただいている。早い段階で販売数量8万トン、全国シェア20%を目指す」と藤井宗徳社長は静かに語る。
一方、24年7月から新規事業としてオーガニックEC事業をスタートした。オーガニック食品の輸入、EC販売などを手掛けるHORIZON FARMS㈱(名古屋市、トゥーメ·サム社長)を子会社化。アニマルウェルフェアに配慮し、完全放牧で健康的に育てられた肉を提供するなどこだわりを持った企業で、今年度はブルーベリーやアサイーピューレなどの販売が伸び、新商品開発も強化したことで売上高は前年比約20%増を見込むなど好調に推移している。
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(写真)同社運営の社内託児所で遊ぶ子どもたち |
約30億円かけ全国の拠点で設備増強
液卵販売数8万トンの供給体制を構築するため、約30億円をかけ各工場で設備増強を進めている。
関西工場(京都府井手町)と名古屋工場(愛知県安城市)では、ストア向けのミニパックやピロー包装の製造ラインを増強し、関東工場(茨城県水戸市)では殺菌機や大型タンクを増設し生産効率を向上。さらに、本社工場のリフォームや名古屋事業所の建て替えで従業員の働きやすい環境も整備した。「受注が多く、近年は増強を継続的に続けている。安定供給を支える製造現場の整備は欠かせない」と説明する。
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ベースアップで社員の生活を豊かに
近年、既存社員のさらなるエンゲージメントの向上に向けてベースアップや昇給、諸手当の拡充を毎年実施している。給与水準を23年度は6.7%、24年度は5.7%、そして25年度は10%引き上げる計画で、「給料アップがモチベーションのひとつになれば。従業員の生活を豊かにすることも企業の使命。社員とともに成長したい」と思いを語る。また、25年度の新卒初任給から29万3,100円に引き上げ、採用も強化した。
企業の認知度を高めるためメディアの取材にも積極的に応じている。そのひとつが、日本のものづくりを世界に発信するYouTubeチャンネル「プロセスX」だ。液卵工場の生産過程が取り上げられたところ動画視聴が公開から3カ月で230万再生を越えた。
「食の半導体」である液卵。社会の変化に対応し、未来を常に見据えながら、食品業界を支える存在として飛躍を続けていく。
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藤井宗徳 社長 ふじい·むねのり/福岡市出身。1975年6月2日生まれの49歳。99年同社入社し、2007年6月取締役に昇格。08年3月常務。09年11月専務を経て14年6月社長に昇格 |
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募集職種/営業、管理部門
応募資格/大学卒、大学院卒
採用実績/6人
年間休日/122日
問合せ先/TEL.092-938-4561
担当/採用担当 渡邉(わたなべ)
(ふくおか経済EX2025年)