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新事業と社会貢献を両輪に
不動産総合グループへ進化
(写真)今後の三好不動産グループを背負って立つ2026年春入社の若人たち
M&AやDX化による営業基盤の拡充に加え、ホテルや物流施設、スマート農業といった多角事業で新たな成長曲線を描く。遺贈寄付のインフラ整備など、不動産を通じて社会課題の解決にも着手。創業75周年を迎え、地域社会に寄り添う不動産総合グループとしてさらなる事業展開と付加価値の創造を追求する。
M&AとDXで管理体制を盤石に
三好不動産グループは2025年11月、福岡市南区の不動産管理の松嵜興産をM&Aにより子会社化した。これによりグループ連結8社となり管理戸数は4万5,000戸を突破した。三好修社長は「創業50年超の歴史ある松嵜産興の豊富な知見と人的ネットワークを生かし、南エリアの営業基盤をより強固にする」と福岡に根差した地場大手として地域内でのプレゼンスを一段と高める。
グループ全体で推し進めるDX戦略においては、管理業務のペーパーレス化や電子契約を標準化。その一方、オーナーの多くが高齢であるという実情を踏まえ、生産性向上によって生まれる時間を顧客接点に充て、柔軟なサポートを徹底する。こうしたノウハウをM&A先にも反映することで、地域全体の不動産サービスの質を底上げしていく考えだ。
ホテル・物流施設へ開発事業加速
同グループでは既存事業の深化と並行して不動産開発事業も勢いを増している。木造アパート「トリファイン」シリーズは、この3年で8棟を建設し、RC造マンション「ウェルス」シリーズも26年初頭に続けて3棟(計4棟)が竣工。「建築費高騰で利回りの確保が難しい局面を迎えるため、柔軟なビジネスモデルへの転換が必要」とし多角化の必然性を説く。
その一環として、昨年3月に佐賀県唐津市に都市型スマートホテル「ホテルナインステイツ」をオープンしホテル開発へ本格着手した。リモートチェックインなど最新システムを導入し、客室はキッチンや洗濯機を完備。インバウンドや長期滞在需要を戦略的に取り込む。今春には本社近隣にホテルと賃貸のハイブリット仕様になるシリーズ2棟目を開業し、年内に唐津市にもう1棟、大分県別府市への進出も決まり広域展開を着々と進めている。
さらに、物流施設事業へと裾野を広げ、地場不動産で築いてきたネットワークを駆使し、取得が困難な物流用地の確保を新規事業に位置づける。昨年9月までに自社取得した基山町の土地約4万6,000㎡を米物流施設大手・プロロジスへ売却した実績を挙げ、「今後の展開にも生かしていく」と物流施設開発への強い意欲をのぞかせる。
地域に求められる企業に
同グループが次に目指すのは今まで培われた多くの事業を通じて地域課題解決といった社会貢献の事業化(ソーシャルビジネス)だ。
その象徴的な動きとして、三好スマイル信託は26年2月、国連UNHCR協会と不動産・金銭の「遺贈寄付」に関する連携協定を締結した。国内の信託会社が同協会と同分野で連携するのは初の試みで、不動産という現物資産の寄付を信託の機能で可能にし、資産承継と新しい社会貢献のインフラを整えていく。
さらに、グループのFORWORKSではスマート農業に参入。福岡市東区の耕作放棄地約6,000㎡を活用し、27年夏にブルーベリー農園を開業する計画が進行する。ITによる自動化灌水システムで効率化を図り、福利厚生の一環として収穫イベントを実施。将来的には障害者雇用や6次産業化を視野に入れ、農業法人化を目指す。「新たな土地活用といった
本業との親和性も高く、耕作放棄地の解消という社会課題にも取り組んでいく」と三好社長。今年創立75周年を迎え、不動産総合会社として幅広い事業を展開し、地域社会に寄り添いながら次なる曲線を描いている。
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| 三好修社長 みよし・おさむ/福岡市出身。1955年2月1日生まれの71歳。77年西南学院大学法学部法律学科卒。積水ハウス㈱勤務を経て80年に㈱三好不動産入社、92年常務、98年社長。趣味は旅行、マラソン、朝風呂 |
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