COMPANY
キャンピングカー市場をけん引
次世代組織で拓く未来
国内トップシェアを誇るキャンピングカーメーカー。業績は過去最高を更新中。新工場の稼働や大規模な用地取得による事業領域拡大を進める一方、災害支援という社会貢献をライフワークに掲げる。キャンピングカーを活用した独自の福利厚生や実力主義の組織づくりで、産業の未来を切り拓いている。
国内13%のトップシェア
国内キャンピングカー市場は、従来のレジャー需要に加え、災害への備えやリモートワーク拠点としての活用など、目的の多様化を背景に急拡大を遂げている。
2024年の国内販売売上総額は1,126億5,000万円と過去最高を更新し、この10年で市場規模は4倍にまで成長。この成長の波を捉え、ナッツは、飛躍的な伸びを見せ、25年12月期売上高は120億円を突破。中でも、23年に本格導入したイタリア・フィアット社の車両を架装した高付加価値モデルが業績をけん引し、自社生産・直営店展開というBtoCモデルの強みを生かし、国内シェア13%を誇るトップメーカーとして地位を確立している。
さらなる拡大に向け、同社は2030年までに年間生産台数3,000台体制の構築を目指す。その布石として昨年9月には、本社工場裏手に最新技術を導入したFRP(繊維強化プラスチック)工場を稼働。国内は2カ所、海外2カ所(中国とフィリピン)の自社工場で製造から品質管理まで一貫体制を一層強化するとともに、今年3月には岡垣町の5万坪の広大な用地を取得。将来的なキャンプ場やイベントスペースとしての活用を視野に入れ、供給能力の確保とブランド認知向上を図っている。
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| (写真)ナッツの次世代キャンピングカーラインナップ |
「動く拠点」で社会的価値を創造
一般社団法人日本RV協会の会長も務める荒木賢治社長はキャンピングカーを「災害支援や地方創生などでマルチに活躍できるツール」と定義し、その可能性を広く伝えている。
能登半島地震では発災2日後から支援を開始し、計60台の車両を派遣。被災地の復興を担う自治体職員の宿泊所として活用された実績は、国や自治体からも高く評価され、福岡では今年10の自治体と災害協定を結ぶ計画が進む。「最終的には自治体が車両を保有するシステムを構築し、米国のFEMA(連邦緊急事態管理庁)のような組織を日本で整えることが自身のライフワークでもある」と荒木社長。そのため、欧州では「RV車(モーターホーム)」の呼称で定着するキャンピングカーの認知度向上と市場拡大を至上命題に掲げ、全国規模で大規模なRV車のイベントを開催。各地で1万人以上を動員する事業を確立し、イベント収益を確保することで、地方創生や防災といった社会的テーマに永続的に向き合い支援していく。
夏休み15日間、「生え抜き」実績を
急成長を支える基盤として、同社はリクルート戦略にも独自の理念をもつ。2021年から商品説明を一切しない採用向けCMを開始。そこで強調するのが、「夏休み15連休」という労働環境や、1,000万円クラスの自社車両を無料レンタルできる福利厚生だ。
人材育成においては、年齢や経験を問わず実力を正当に評価する方針を徹底。それを体現するべく今年度、高卒入社で製造部門からキャリアをスタートさせた42歳の社員を常務に抜擢。将来的にはホールディングス化によってプロパー社員から多くの経営陣を輩出する構想を描く。「理念に共感し、事業に情熱を傾ける生え抜き社員がほしい。実力ある者を正当に引き上げる実績を積み重ねたい」とし、キャンピングカーというニッチ産業からの脱却と、次世代を切り拓く若手人材獲得を両輪に飛躍へのステージへと突き進む。
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| 荒木賢治社長 あらき・けんじ/北九州市戸畑区出身。1960年10月17日生まれの64歳。八幡(現九州国際)大学附属高校卒業後、自動車メーカーや化粧品会社を経て、96年にキャンピングカー業界に参入しトップメーカーに成長。2021年に一般社団法人日本RV協会の会長に就任。公益財団法人経営者顕彰財団の「2024年度の経営者賞」を受賞。趣味は仕事、ゴルフ、年間出張200日以上 |
採用情報
募集職種/ 営業・店舗事務・SE・製造・サービス
メンテナンス
応募資格/ 高卒以上
採用実績/(2026年1~3月)14人
採用予定/(2026年4~12月)50人
年間休日/120日
問合せ先/TEL. 093-293-8888(代表)
担 当/本社総務部タケダ
(ふくおか経済EX2026年)



