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市民病院移転先は福岡中跡地に 福岡市
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週刊経済2026年4月22日発行号
病床数は300~350床に拡大
福岡市は2月、建て替えに向けた検討を進めていた「福岡市民病院」(福岡市博多区吉塚本町)を、福岡市東区馬出の福岡中学校の敷地に移転する方針を固め、市議会に報告した。
建物自体は今年で築37年と、一般的な公共施設の耐用年数から見ればまだまだ「現役」の水準ではあるが、救急医療や感染症対応など、公的病院としての役割の変化に伴い、築年数以上に老朽化が進んだ上に、キャパシティの課題が顕在化していた。市立病院の方向性を審議する福岡市病院事業運営審議会では、2022年から「福岡市民病院のあり方」についての検討に着手。現在の診療体制を維持しながらの現地建て替えは課題が大きいとの結論に至り、移転先として、市立中学校の福岡中と箱崎中の2候補に絞りこんだ。いずれも現校舎の統合・移転が計画されており、近い将来に跡地が利用可能になる見込み。
福岡中の敷地が移転先に選ばれた理由として、市内に数少ない「地域医療支援病院」としての役割を担っていく上で、現立地の近隣で移転することを優先した。現立地からの距離は箱崎中が約3・6㎞に対し、福岡中は約1・6㎞で、「現在の医療環境」を維持する上では、より近い福岡中にアドバンテージがあった。さらに、土地利用が可能になる時期が、箱崎中よりも福岡中が早いという点も重要なポイントで、救急病院に求められる道路のアクセス性という点でも、緊急輸送道路(国道3号)に面する福岡中が優れていた。福岡中の敷地は約2万㎡で、現在の敷地(約6千㎡)から3倍以上広くなる。移転後の新病院についても一部方針が明らかになっており、病床数は現在の204床から300~350床に拡大する。また、現在も担う「感染症医療」「災害医療」「高度救急医療」「高度専門医療」「地域医療連携」という5つの役割を、設備や規模の拡充に合わせてさらに強化していく方針を掲げる。
敷地が活用可能になるのは2030年度頃の見通し。福岡市保健医療局病院事業課は「病院の移転にはさまざまな手続きが必要になる。具体的な計画が始動するまでの今後の約4年で、スピード感を持ってステップをクリアしていかなければならない」と話す。今年度はまず、新病院基本構想を策定する予定。

