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優先株解消に向けて麻生の子会社に 日本乾溜工業


週刊経済2026年4月15日発行号

60億円増資、資本再編

交通安全施設、法面工事施工の日本乾溜工業㈱(福岡市東区馬出1丁目、兼田智仁社長)は3月25日、㈱麻生(飯塚市、麻生巌社長)と伊藤忠丸紅住商テクノスチール㈱(東京都千代田区、平川隆義社長)を割当先とする第三者割当増資による資本業務提携を締結。増資後、麻生の持ち株比率は議決権ベースで50・1%となり傘下に入る。払込み予定は5月21日。

日本乾溜工業は第三者割当増資で587万2300株を発行し、約60億円を調達する。麻生が542万5500株、伊藤忠丸紅住商テクノスチールが44万6800株を引き受け、調達資金は日本乾溜工業の優先株を保有する㈱FCP18(福岡キャピタルパートナーズ傘下・福岡市博多区、西村道明社長)の全株式取得に充てるもの。

日本乾溜工業は2004年、債務超過に陥った際の財務再建策として優先株を発行。その後、優先株が地域投資ファンドの管理下に移り、この優先株が普通株へ転換可能で、転換された場合、既存株主の持分が大きく希薄化する構造だったため、資金調達により優先株を保有する会社を買収するもの。

麻生グループではセメント事業を基盤に建設、医療、ソフトウエアなど多角的な事業を展開。一方、日本乾溜工業では法面工事や地盤改良を強みとし、共同営業や工事の連携による受注拡大、新規事業創出を図る。今回の提携により麻生から取締役1人を受け入れ経営面でも支援を受ける。日本乾溜工業では「今回の資本再編により潜在的な支配権リスクを解消できる。建設、防災安全事業の事業拡大、DX推進によるバックオフィス機能の高度化とともに、麻生グループの人材教育事業との連携により、高度人材の確保と育成に務めさらなる成長を期したい」と話している。

25年9月期連結売上高は175億円9400万円、営業利益は6億9700万円。従業員は294人。