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10月から社員向け奨学金返還支援を実施 麻生


週刊経済2025年11月19日発行号

企業型DCとの併用で福利厚生を拡充

病院経営およびコンサルティング事業、不動産・経営支援事業などを手掛ける㈱麻生(飯塚市芳雄町、麻生 巖社長)は、このほど奨学金返済中の同社総合職正社員を対象に「奨学金返還支援制度」に基づく支援を始めたことを明らかにした。同支援は今年10月から実施。

これは若手社員の経済的な負担を軽減し、「安心してキャリアに集中できる環境づくりを目的とした」(管理本部人事部)もの。また、若手社員を対象とすることで、新卒採用力強化および離職防止を図るのが狙い。支給対象者は㈱麻生の総合職正社員(飯塚病院籍の社員は除く)で、支給期間は最終学歴から最長10年間。ただし、満35歳到達の年度末(3月31日)を上限としている。支援金額は毎月上限2万円(返還月額の実額)。利用機関は原則、日本学生支援機構(JASSO)だが、他の支援団体から奨学金貸与を受けている場合、具体的な状況を勘案・検討。会社が認めた場合には麻生から代理返還を行う方針。

また、同社では昨年4月から「企業型DC(確定拠出年金)制度」を導入しており、今回の奨学金返済支援制度とともに「社員が仕事にやりがいを感じ、成長につなげられる環境を整えることが目的」(管理本部人事部)としている。

企業型DCとは、企業が掛け金を毎月積み立て、加入者(従業員)が自ら年金資金を運用する制度。同社では現行の退職金制度と併存し、上乗せする形で制度を導入している。2025年度の企業掛け金は2万円で、毎年1万円ずつ増額。最終的には法定限度額毎月5万5千円まで増額する予定。

企業型DCを導入することで社員は自ら将来の資産形成が可能となり、運用面で非課税、受取時には退職所得控除や公的年金控除など税制優遇が受けられる。また、現況毎月の会社拠出に加えて社員個人が任意で追加拠出できるため、個人拠出における所得税、住民税、社会保険料の負担が軽減されるメリットがあるという。企業側は拠出分を労務費で全額損金算入できるほか、「社員の資産形成支援を通じて働きがいやエンゲージメントを向上させ、定着率や採用力の強化につながる」と説明している。

同社では「今後も社会や働き方の変化に対応し、企業としてより競争力のある制度を検討していく。社員給与の底上げや社員の会社への貢献度を給与に反映させる仕組みづくりで優秀な人材の獲得と定着を目指したい」と話している。