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LINEでプラスチックのAI判別機能、実証実験へ 福岡市


週刊経済2025年10月29日発行号

プラごみの分別収集開始を見据え

福岡市は10月15日、2027年2月から開始するプラスチックごみの分別収集を見据え、スマートフォンとAIを活用したプラスチック分別サービスの実証実験を始めた。

実証実験の実施事業者はLINEヤフーコミュニケーションズ㈱で、チャットツールの「LINE」に連動した機能。捨てる対象がプラスチックかそうでないかを、二つのアプローチから判別する。一つは画像判定で、分別したいものを撮影してアップすると、AIが画像を認識して判定予測を表示する。もう一つはテキスト判定で、分別したものの名前から、プラスチック製かどうかを判別する。実証ではAIによる分別判定が正確か、プラスチック分別の負担軽減につながるかを検証。10月末の環境フェスティバルふくおかで機能を公開するほか、11月から実施するプラ分別収集プレ地区でサービスを提供する。

従来、家庭ごみの分別区分は、「燃えるごみ」「燃えないごみ」「ビン・ペットボトル」の3種類で、区分が増えるのは20年ぶり。市のプラスチックごみの年間処理量は約5万トンで、分別収集によりおよそ半数、約2万5千トンをリサイクルに回せるようになると見通す。高島宗一郎市長は会見で「多くの人が、今までプラスチックかどうかを意識していなかったと思うし、判別に迷うことも多いはず。非常に便利な機能なので、実証を通じて精度を高めていきたい」と話している。