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九州大学・記念交流スペースがウッドデザイン賞に 大匠建設


週刊経済2025年10月22日発行号

巨大な杉丸太を六角形に配置

建築物設計、施工の㈱大匠建設(那珂川市恵子1丁目、井上真一社長)が施工を手掛けた「九州大学農学部創立百周年記念交流スペース」が10月10日、ウッドデザイン賞2025を受賞した。

同賞は(一社)日本ウッドデザイン協会(東京都千代田区)が木を使ってさまざまな社会課題を解決するモノ・コトを表彰し、国内外に発信する顕彰制度。同交流スペースは、樹齢約100年の巨大な杉の丸太を六角形に配置し、かつての箱崎キャンパスで親しまれた「六角堂」を想わせる造りが特長で、デザインが決まった2021年から4年もの間、建設に踏み切る業者がいなかったが、伝統技法を得意とする同社が、建築業者として名乗りを挙げ、今年4月に着工、同年3月に完成させている。心身を健やかにしwell-beingの実現が期待できると評価され「ハートフルデザイン」部門での受賞となった。

井上社長は「若手の育成に力を入れてきた甲斐あって、30代の職人も施工に携わることができた。今後も伝統工法を後世つないでいき、日本文化の継承を進めていきたい」と話している。

同社は1995年2月設立。資本金3千万円。従業員数33人。