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都心部空室率、天神、博多駅前の開き顕著に 三幸エステート
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週刊経済2025年10月22日発行号
天神10%超の一方で博多駅前は1・6%
オフィス仲介の三幸エステート㈱(東京都中央区、福島正二郎社長)が発表した、2025年9月の福岡市オフィス賃貸状況によると、空室率は前月とほぼ横ばいの4・92%、募集賃料は前月比85円増の1坪1万5399円だった。
規模別空室率は、大規模が5・5%(前月比0・2ポイントプラス)、大型が3・4%(同0・1ポイントマイナス)、中型が4・9%(同0・2ポイントプラス)でいずれもほぼ横ばい。エリア別の空室率は、天神エリアが10・4%(同0・3ポイントプラス)で4か月連続で10%を超えた一方、博多駅前エリアは僅か1・6%(同0・3ポイントマイナス)でさらに開きが大きくなっている。また、募集面積の割合を示す「滞在空室率」は、横ばいの6・36%だった。テナントの移転に向けた動きは活発で、ビルグレードの改善や館内増床等の前向きな動きが目立っており、活発な需要を背景に新築大規模ビルでの成約も進んでいる。中村竜治福岡支店長は、JR九州による博多駅の線路上における開発計画「博多駅空中都市プロジェクト」の中止が発表されたニュースを受け、「博多駅前エリアの建築中ビルは既に多くの引き合いを集めており、高稼働で竣工することが見込まれる。新規供給の下振れにより、需給バランスは今後も引き締まった状態が継続すると予想される」と見通しを話している。

