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在庫管理タグを活用した万引き防止の実証実験 白石書店


週刊経済2025年10月15日発行号

実証期間は26年3月まで

北九州で3店舗の書店を展開する㈲白石書店(北九州市八幡西区力丸町、白石隆之社長)は8月29日、出版界のDXを促進する㈱PubteX(パブテックス/東京都千代田区内神田、渡辺順社長)と協働で、万引き防止の実証実験を開始した。

オンライン教科書販売システム「Raku-Buy」の開発、運用など、DXを推進している白石書店にPubteXが打診したもので、九州では同社本店が初導入。個体識別タグであるRFIDタグを活用し、書籍の在庫状況や流通状況を可視化するシステム「BOOKTRAIL」を用いた実証実験で、RFIDゲートの設置による万引きの抑止や、書籍1冊ごとに割り振られたIDを基にした盗難場所、犯人の特定など、防犯効果を検証。システム導入後の盗難冊数を約40%削減する見通し。

白石隆貴専務は「創業102年の老舗である当書店が、積極的に新しいシステムなどを導入し、業界全体のDXやデジタル化を推進するきっかけになりたい」と話している。

同社は1923年3月設立。資本金2千万円。2025年7月期売上高は5億7900万円。従業員は32人。