NEWS
中小企業DIは13期ぶりマイナス景況に 日本公庫福岡支店
Tag:
週刊経済2025年8月13日発行号
小規模DIも2期ぶり悪化
㈱日本政策金融公庫福岡支店(福岡市博多区博多駅前3丁目、山脇智博支店長)が発表した2025年4月から6月までの九州地区「中小企業動向調査」結果の業況判断指数(DI)は、中小企業が前期(2024年1月~3月)比10・4ポイント減の▲1・2となり、22年1~3月期以来、13期ぶりのマイナス景況に落ち込んだ。
従業員数が20人以上の中小企業調査結果(501社回答)によると、製造業の業況判断DIは前期比5・6ポイント減の▲14で、4期連続マイナス。非製造業では同12・5ポイント減の4・9となり、製造業、非製造業ともに景況感が悪化した。
製造業の業種別業況判断では、飲食料品が前期DI0から18までプラス上昇したものの、窯業・土石が前期DI12から▲19、印刷・同関連は同DI33から▲17といずれもプラス景況から一転、マイナス景況に大幅低下。木材・木製品は同DI0から▲45、金属製品も同DI▲25から▲58とマイナス幅を拡大した。
非製造業の業種別では、宿泊・飲食サービス業がDI19から31まで上昇したものの、サービス業が同DⅠ25から15に低下。建設業や卸売業も軒並み低下、かろうじてプラス景況を維持している。
また、従業員が20人未満の小規模企業調査結果(1088社回答)では、業況判断DIが前期比4・8ポイント減の▲21・7と2期ぶりに悪化した。製造業をみると前期比1・1ポイント増の▲25、非製造業では同5・6ポイント減の▲21・4とそれぞれ景況感の改善には至らなかった。
業種別では飲食店・宿泊業が前期比7ポイント増の▲7・6で4期連続マイナス景況だったものの、24年1月~3月期以来の改善となった。サービス業は同5・7ポイント増の▲17・1で3期連続の低下、運輸業は同2・1ポイント減の▲15・4、小売業が同7・8ポイント減の30・9、卸売業が同17・3ポイント減の▲29・6、建設業が同22・3ポイント減の▲18・1となっている。
次期(2025年7月~9月)の全産業DIは、中小企業が前期比7・5ポイント増の6・3。小規模企業は同7ポイント悪化し、▲28・7と予想している。業況判断指数とは、「良い」と回答した企業と「悪い」と回答した企業の割合の差を示している。

