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北九州市戸畑区にリサイクル工場 サンワマテリアルソリューションズ


週刊経済2025年8月6日発行号

27年4月稼働予定

産業廃棄物の再資源化を手掛けるサンワマテリアルソリューションズ㈱(北九州市戸畑区牧山5丁目、山本浩貴社長)は8月1日、産業廃棄物のリサイクル工場を着工した。2026年冬頃の完成で、27年4月に稼働する計画。
九州の半導体関連企業や工場の成長拡大に伴う、廃棄物処理の需要に応える狙い。産業廃棄物や化学材料の排出物を再資源化するマテリアルリサイクルと、再生燃料化するサーマルリサイクルを実施するために、蒸留設備や混合設備、混合エマルジョン設備を導入予定。焼却炉を設けずに100%リサイクルを目指し、環境保全やCO2削減を図るほか、海外からの輸入依存度が高い化学材料の再資源化にも取り組み、国内製造率の向上にも貢献する。場所はAGC㈱北九州事業所内で、敷地面積などは非公開。工場の従業員は約20人を想定し、28年3月期の売上高約12億円を目指す。
山本社長は「九州の半導体関連企業への投資が著しい中、廃棄物再資源化などの静脈産業の体制が不十分だと感じる。当社が西日本全域のリサイクルをカバーし、動脈産業の成長拡大に備えたい」と話している。
山本社長は愛知県刈谷市出身。1979年2月9日生まれの46歳。福井大学工学部卒。趣味はランニング、ゴルフ。
同社は大手リサイクルメーカーの三和油化工業㈱とエア・ウォーター・マテリアル㈱が出資し、2024年6月に設立。資本金2億2500万円。決算期は3月。