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売上高は4・5%増の66億5302万円 室町ケミカル
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週刊経済2025年8月6日発行号
経常は4億3009万円
医薬・化学品製造・販売などの室町ケミカル㈱(大牟田市新勝立町、青木淳一社長)の2025年5月期決算は、売上高が前年同期比4・5%増の66億5302万円、経常利益が同0・5%増の4億3009万円で増収増益となった。
事業別では医薬品事業において、開発案件やテスト生産が増加したものの、既存製品における前年の一時的な需要増の反動により、前年売り上げを下回ったことで、売上高は1・2%減の32億1786万円、営業利益は0・5%減の4億7356万円。輸入原薬については抗炎症薬用原薬などの売り上げが増加、新規取り扱い原薬の販売を開始した。また、開発センター移転に関連する費用や減価償却費の増加などでの開発費が増加したが、売り上げ品目構成の変化や為替変動に応じた価格設定が進んだことで原価率は改善している。健康食品事業では前事業年度に販売開始した新規大型OEM案件や美容系製品を中心とした売り上げが増加し、売上高は25%増の2億879万円。工場稼働率は向上したが、外注加工などの製造費用も増加に加えて、案件増加への対応のために開発部門を強化したことで、販売費および一般管理費が増加。これらの状況を踏まえ、2025年6月の取締役会で健康食品事業の撤退を決議し、原材料の評価損や撤退に関する費用を計上したことで、営業損失9855万円(前年同期は営業損失3779万円)となった。化学品事業ではイオン交換樹脂の売り上げが好調だったことに加え、受託加工案件において受託料が増加。製造体制の見直し効果などにより原価率も改善した。PFASなどの新たな分野への進出を見据えた開発・販売体制の強化で開発費などが増加したが、売上高は5・1%増の23億9190万円、営業利益は5717万円(前年同期は営業損失1627万円)。
今期は健康食品事業の徹底に伴い一時的な利益率低下により、売上高は2・3%減の65億円、経常利益は62・8%減の1億6千万円を見込む。

