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国内最大級、23万㎘の3号タンク建設工事が起工 西部ガス
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週刊経済2025年7月30日発行号
投資総額約500億円、2029年度稼働へ
都市ガス供給の西部ガス㈱(福岡市博多区千代、加藤卓二社長)は7月18日、ひびきLNG基地で、LNGを貯蔵する「3号タンク」の起工式を開催した。
3号タンク増設は、昨年の加藤社長の就任直後からグループの将来を左右するテーマとして検討が進められており、昨年11月に建設を決定していた。環境負荷が比較的少ない、LNGの需要増加に対応するための設備投資と位置付けており、総投資額は約500億円を見込む。建設するタンクの容量は約23万㎘で、基地のLNG貯蔵容量は約6割増の約59万㎘となる。タンク増設に合わせ、ガス製造設備やローリー出荷設備も増設する計画で、ローリー出荷設備は国内最大規模の18基(現在は12基)となる。運転開始は2029年度上期を目指す。4月には、同基地LNGの相互融通に関して、JERAと提携も結んでいる。
起工式には工事関係者のほか、江口勝福岡県副知事や武内和久北九州市長が出席。6月に同基地で開始した「メタネーション」の実証なども踏まえ、「クリーンエネルギーの供給拠点」としての役割に期待を寄せた。加藤社長は「投資なくして企業の成長はない。環境方面への強力な投資を経て、低炭素から脱炭素へのステップを進んでいきたい」と話している。

