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売上高は4・8%増の644億8600万円 ヤマシタヘルスケアホールディングス


週刊経済2025年7月23日発行号

設備投資需要の増加などで

医療用機器、消耗品卸業のヤマシタヘルスケアホールディングス㈱(福岡市博多区下川端町、山下尚登社長)の2025年5月期連結決算は、売上高が前期比4・8%増の644億8600万円、経常利益が10・9%減の9億900万円で増収減益だった。

中核事業の医療機器販売業において、放射線機器などの設備投資需要が前期よりも増加したことや、検査・手術件数の増加により診療材料などの医療機器消耗品の需要が堅調に推移したこと、さらに前年度に子会社化した㈱鹿児島オルソ・メディカルの主要事業である整形外科分野の売り上げが増加したことなどにより増収となった。利益面では、賃上げによる人件費2億2000万円の増加や物流コスト、6000万円の上昇、事業子会社のマイクロソニック㈱において開発中の超音波画像診断装置「ブレストスキャン」にかかる研究開発費1億6400万円の計上などで販管費が増加。営業利益は13・3%減の8億3800万円、純利益は6・3%増の6億1600万円だった。

今期は、医療機関の検査・手術件数が引き続き緩やかに回復することが期待されるほか、医療機器やITシステムの需要が堅調に推移すると予想するものの、人件費関連コストの上昇や中核事業会社・山下医科器械㈱の物流センターリニューアルに伴うコスト、ブレストスキャンにかかる研究開発費の計上などで、売上高は4・9%増の676億4700万円、経常利益は30・5%減の6億3200万円。営業利益は29・6%減の5億9000万円、純利益は42・6%減の3億5400万円を見込んでいる。