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25年度事業計画、周年国内旅行キャンペーンなど展開 九州観光機構


週刊経済2025年7月9日発行号

 

ラーケーションの誘客事業も

 

九州観光機構は6月16日、定時総会を電気ビル共創館で開催。合わせて、メディアに2025年度の事業計画を発表した。

事業計画で打ち出した新規事業は大きく二つ。一つは、国内旅行需要喚起キャンペーンで、予算は1700万円。インバウンド増加による宿泊費用の高騰などを理由に国内旅行の減少傾向が進むと予想されており、また関西万博終了後の反動減も見据えた上で、国内旅行需要喚起の施策を打ち出した。具体的には、九州観光機構20周年特別企画と銘打ち、「いこっ九州~KOI九州~」というキャンペーン商品を旅行会社と連携して販売する。対象期間は今年11月から来年2月で、2人以上・旅行代金総額8万円以上の利用で約6千円を割引する商品となる。もう一の新規事業は、「ラーケーション」を通じた誘客事業で予算は1千万円。ラーケーションとは、ラーニングとバケーションを組み合わせた、子どもが学びながら余暇を楽しむ取り組みで、専用サイトの新設や、生成AI等を活用したおすすめスポット、ルートの提案などの仕組みづくりを進める。旅行会社と連携した商品開発(平日限定)も計画しており、2人で6千円、4人以上で1万2千円を割引予定。そのほか、昨年好評だった肉をテーマとしたイベント、「にっくん」を今年も3月に開催予定な他、観光アプリと生成AIサービスのコラボなども盛り込んでいる。事業費割合は国内市場向け事業が37%、海外市場向け事業が40%、地域共創事業が23%。

唐池恒二会長は会見の冒頭で、重点方針に掲げる「リピーター獲得」を重視する意義について、力を込めて説明し、「リピーター獲得に向けて、九州の観光資源と営業力の双方から磨きをかけていく」と意気込みを話している。