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経常、当期利益が2期連続過去最高を更新 麻生


週刊経済2025年7月2日発行号

連結売上高は前期比1・1%減の3914億円

病院経営およびコンサルティング事業、不動産・経営支援事業などを手掛ける㈱麻生(飯塚市芳雄町、麻生 巖社長)は6月25日、2025年3月期連結決算で売上高が前年同期比1・1%減の3914億4100万円、経常利益は同10・2%増の337億3600万円、当期利益が同7・9%増の211億3300万円となり、経常利益、当期利益ともに過去最高を更新したことを明らかにした。

連結子会社は98社(前年度85社)、持分法適用会社は20社(同23社)の計118社。医療事業については2024年度診療報酬マイナス改定の影響で医業収益が抑制。物価高騰や賃金上昇などによる医業費用増大の影響で伸び悩んだものの、麻生セメント㈱を中心とするセメント事業では値上げが堅調に推移し、損益が黒字化に改善。商社・流通事業では昨年4月に住石ホールディングス㈱(東京都)を連結子会社化するなど売上高増大に影響している。また、不動産事業では国内不採算物件の売却を進めたほか、サービス業による店舗運営面でも新型コロナ禍以前の水準まで回復するなど堅調に推移。利益拡大の一因となった。

主なセグメントでは、セメント事業の売上高が前年同期比7・1%増の298億3600万円、営業利益が同29億6900万円増の23億6000万円。情報・ソフト事業の売上高は同12・5%増の546億3200万円、営業利益は同27・8%増の115億9900万円。建築土木事業の売上高は同11・5%減2098億9400万円、営業利益は前期比約2・6倍となる70億4400万円となっている。

2025年度通期見通しは、引き続きアフターコロナの病院経営の慎重な舵取りが求められることから、医療事業やその他の事業分野で既存事業の拡充および国内外を対象とした新たな事業展開を図ることで収益力を強化。通期連結売上高は5016億円、経常利益は337億円、当期利益216億円を見込んでいる。