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機械関連伸び増収も原材料価格高で減益  日本タングステン    収益力強化で通期は増益見込む


 タングステン・モリブデン等金属精製・加工販売の日本タングステン株式会社(福岡市博多区美野島1丁目、吉田省三社長)の9月中間期連結決算は、売上高が65億円で前年同期比1・8%増、経常利益が5億3300万円で同16・2%減の増収減益となった。
 電気関連製品や電子関連製品が一部市場再編や仕様変更による影響を受けたが、機械関連製品等の伸びで堅調に推移して増収、利益面では、原材料価格の高騰や減価償却費負担増等の影響を受け、営業利益は同24.2%減の5億3百万円、経常利益、中間純利益も減益となった。事業別に見ると、主力の粉末冶金事業では、機械関連製品の海外向け売り上げが増加、切削工具も好調な需要に支えられ伸張した。電子関連製品は、HDD用磁気ヘッド基板はHDD業界の再編による影響を受け売上減、超精密加工品はデジタルカメラ市場の好況を受けたものの、低価格品への移行等もあり伸び悩んだ。電気関連製品は、液晶関連部材用のタングステン・モリブデン棒製品が、一部材質の仕様変更等で売上減となったが、一方で重電・ブレーカー用の接点製品は好調な設備投資で堅調に推移、粉末冶金事業の売上高は前年同期比1・0%増の61億3100万円、営業利益は28・6%減の4億5700万円となった。産業用機器事業は、好調な半導体関連向けの機械部品等が大きく伸張し、売上高は前年同期比13・5%増の3億2400万円、営業利益は26・4%増の4100万円。その他事業の売上高は前年同期比30・3%増の4400万円、営業利益は800万円となった。通期は、受注拡大と収益力強化を図り、連結売上高は前年同期比5・4%増の136億円、営業利益は0・8%増の12億2000万円、経常利益は2・4%増の12億円、当期純利益は2・7%増の7億2000万円の増収増益を見込んでいる。同社は1931年4月設立、資本金は25億950万円、従業員数は544人、07年3月期の連結売上高は129億400万円。