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採算重視の受注と施工効率化で黒字転換  九電工    リース事業回復で通期も最終黒字見込む


 株式会社九電工(福岡市南区那の川1丁目、橋田紘一社長)の9月中間期連結決算は、売上高が869億4600万円で前年同期比4・7%減、経常利益は9億8100万円、中間純利益は6200万円でそれぞれ黒字化した。
 売上高は大型工事の完成時期の影響などで減収となったが、期間の工事受注高は、1406億2000万円で前年同期比12・3%増となっている。利益面では、採算性を重視した受注戦略の展開と効率的な施工で工事の収益性が改善し黒字化した。本体の設備工事業は、電力設備投資や情報通信関連工事が堅調で配電線工事は増加したが、一般民間工事部門は完成時期の影響で空調管工事が減少、設備工事全体では前年同期に比べて3・7%減少し、809億3000万円となった。今年3月期決算で2年連続の赤字となったリース事業の売り上げは前年同期より33・3%減少して33億7800万円となったが、貸倒引当金の増加で損失となった前期から改善して営業利益は1億円の黒字に転換した。その他関連事業は、鹿児島市のビジネスホテル開業や医療関連事業、ゴルフ場経営などが堅調に推移して同20・4%増の26億3700万円となった。
 通期では、材料費、外注労務費の上昇による影響など懸念材料もあるが、売上高は同0・1%増の2520億円、経常利益はリース事業の回復で同93・8%増の65億円、当期純利益は28億円の黒字化を見込んでいる。