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半導体装置部品好調で5期連続の増収増益  九州三井アルミニウム工業    創業以来初の配当実施


 高純度アルミ製造で全国シェアトップの九州三井アルミニウム工業株式会社(大牟田市四山町、川井洋一社長)の07年3月期決算は、売上高が212億200万円で前期比29%増、営業利益が6億7,500万円で同12%増、経常利益が6億1,000万円の同9%増で5期連続の増収増益となった。当期純利益は2億9,200万円で同9%増だった。
 事業別に見ると、素材事業はアルミ電解コンデンサー箔用の高純度アルミの売り上げ数量が前期比3%減となったほか、ビレット、合金なども若干の数量減となったが、アルミ地金価格高騰で素材売上高は180億500万円で同26%増だった。
 半導体機器事業は、半導体製造装置部品関連や産業ロボット用大型砂型鋳物が好調に受注拡大し、売上高は31億9,700万円で同48%増となった。なお、創業以来初の配当を実施した。配当額は中間配当含み1株当たり3,250円。配当性向30%だった。
 川井社長は「半導体製造装置の部品として使用する鋳物チャンバーは当社でしか製造できないため、全国からの受注が拡大している。6月に稼動する新工場で増産体制を整え、高純度アルミに続く主力製品にしていく」と話している。

 今期は増収増益見込む

 また、同社は、今期決算で売上高が220億5,000万円で07年3月期比4%増、営業利益が7億4,000万円で10%増、経常利益が7億円で同15%増と増収増益を見込んでいる。当期純利益は4億2,000万円で同44%増となる見通し。
 事業別に見ると、素材事業はビレット、合金の受注減を見込むが、前期に続くアルミ地金価格高騰の影響で、売上高は189億円で07年3月期比5%増を予想している。半導体機器事業は、製品群別の増減を見込み、売上高は31億5,000万円とほぼ横ばいを予想している。損益面では保全工事などの経費減少により、経常利益が7億円で同15%となる見通し。