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連結売上は前期比7・2%減の約3937億円 安川電機第3四半期


週刊経済2025年1月22日発行号

モーションコントロール受注減が影響

モーションコントロール・ロボット開発、システムエンジニアリングなどを手掛ける㈱安川電機(北九州市八幡西区黒崎城石、小川昌寛社長)は1月10日、2025年2月期第3四半期(2024年3月~11月末)連結決算で売上収益が前年同期比7・2%減の3936億8900万円、営業利益が同26・3%減の343億1300万円となったことを明らかにした。

製造業全般で生産の高度化や自動化を目的とした高水準な設備投資の受注残に支えられた前年同期に比べ、今期はモーションコントロールを中心に減収となったことが大きく影響した。特に、半導体・電子部品向け需要は回復基調にあるものの、想定より緩やかに推移。自動車市場についても地域ごとの強弱はあるものの、設備投資は底堅く推移しているという。一方で、欧州・中国における設備投資需要は総じて低調に推移している。国内については自動車市場における設備投資が堅調に推移しており、半導体・電子部品市場の需要が回復基調にある。また、アメリカについては半導体関連需要が順調に回復しており、自動車市場を含む自動化関連投資は堅調に推移しているものの、オイル・ガス関連や一般産業における需要は伸び悩んでいる。営業利益については売上減少に伴う利益減の影響を受け、間接費の抑制に努めたものの減益となった。

セグメント別では、モーションコントロールの売上収益は前年同期比12・8%減の1783億1700万円、営業利益が同44%減の159億9400万円。ロボットの売上収益が同2・1%増の1705億1700万円、営業利益が同13・2%減の161億1700万円。システムエンジニアリングの売上収益が同17・6%減の277億9700万円、営業利益が同92・5%増の30億2000万円。

通期連結業績予想については、韓国での半導体関連の設備投資調整による影響やアメリカ大統領選挙に伴う設備投資の一時的な様子見の動きによって受注が想定を下回ったことから、昨年10月に発表した業績予想を修正。売上収益を5530億円から5480億円に、営業利益640億円を580億円、当期利益640億円を630億円にそれぞれ見直している。