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博多駅ホームにフィルム型太陽電池 九州旅客鉄道など3社


週刊経済2025年3月12日発行号

今秋から実証実験

九州旅客鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、古宮洋二社長)、㈱エネコートテクノロジーズ(京都府久世群久御山町、加藤尚哉社長)、日揮㈱(横浜市西区みなとみらい2丁目、山口康春社長)の3社は今年10月ごろから博多駅ホームでフィルム型太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」の実証実験を開始すると発表した。2月28日には福岡県庁で服部誠太郎知事への報告会が開かれた。

ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン型太陽電池に比べ、薄く・軽く・曲げることが可能な特徴を持ち、これまで設置が難しかった場所への導入が期待されている次世代太陽光電池。

今回の実証実験では、エネコートテクノロジーズが開発したフィルム型ペロブスカイト太陽電池を日揮が軽量な遮熱シートを台座として薄膜太陽電池を折板屋根の凸部に固定する着脱可能なシート工法として成型し、九州旅客鉄道が博多駅ホームの屋根へ設置、発電性能や耐久性を検証する。発電した電気は待合室の照明などに使われる予定。

服部知事は「従来型の太陽電池では設置が難しい場所にも導入できるということで、太陽光発電の可能性が広がる画期的な実証実験であり、大いに期待している」とコメントした。