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アステラス製薬と合弁会社設立契約を締結 安川電機
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週刊経済2025年3月19日発行号
資本金は準備金を含む45億円
モーションコントロール・ロボット開発、システムエンジニアリングなどを手掛ける㈱安川電機(北九州市八幡西区黒崎城石、小川昌寛社長)は3月6日、アステラス製薬㈱(東京都中央区日本橋本町、岡村直樹社長)と細胞医療製品の製造プラットフォームの開発などを目的とした合弁会社設立に関する合弁契約を締結した。
同社とアステラス製薬は昨年5月、「ロボット技術と製薬技術の融合による革新的な細胞医療プラットフォーム構築を目的とした覚書」を締結。両社の相互の強みを生かした細胞医療の取り組みを加速化させる目的で、これまで両者間で合弁会社設立に向けた協議を進めてきた。資本金は資本準備金を含む45億円で、出資比率はアステラス製薬60%、安川電機40%。社名は未定だが、合弁会社設立は今年9月を予定している。
製薬業界における細胞医療事業化について、「細胞製造には複雑な作業プロセスが必要であり、製造の正確性・再現性に課題がある。また、製造施設への技術移管に際して、専門技術を引き継ぐ必要性や時間・コストがかかることが大きな障壁になっている」(広報・IR部広報推進課)という。
合弁会社設立後は安川電機の子会社「ロボティック・バイオロジー・インスティテュート㈱」が開発した汎用ヒト型ロボット「まほろ」を活用し、細胞医療製品の製造プラットフォームの開発・提供を実施する方針。同社では「〝まほろ〟の提供を通じて、これまでがんゲノム診断前工程、iPS細胞培養、PCR検査等医療検査工程などの自動化ソリューションを提供してきた。今回の合弁会社設立を通じて、既存のライフサイエンス分野に留まらず、細胞医療領域におけるロボットの活用事例の拡大を目指す」と話している。